どうも動画の田野です. 最近は絵コンテを書き進めつつ,ライカリールという仮組みの映像を作っています.このライカリールは映像編集ソフトウェアであるAdobe Premiere Proを使って作っているのですが,今日はその話題です.
というのも,最近特に意味不明な記事が続きましたよね.
昨日の記事などは,一体なんの記事か意味が分からないレベルです. (食中毒に倒れた藤田さんからのメッセージを装った中澤さんの記事)
アニメを作るといっておきながら,まったく作る気が感じられない更新が連続してしまいました.このあたりで,実際の制作に関する内容を混ぜておこうと思った次第です.
さて,ライカリールはPremiereを使って制作しています.ゴルゴンゾーラでは,AfterEffectsも使用していますが,この両者の違いは何なのでしょうか.
そもそもPremiereは動画編集用のソフトウェアで,AfterEffectsは映像効果をかけるためのソフトウェアです.ですが共に出来ることは似ていて,区別が付きにくいです.AfterEffectsでも動画の編集は出来ますし,Premiereでも映像効果をかけることが出来ます(限度はあります)
ゴルゴンゾーラでは,シーン単位での編集や音響効果の調整はPremiereで,カット単位での編集や映像効果(レンズなどですね)の調整はAfterEffectsで行うことになっています. ということで,もちろんPremiereを使用して,ライカリールを作っていくわけですが,ここで問題が起こるわけです.
字幕とは,登場人物の台詞や効果音などを,タイミングに合わせて画面に表示するものです(ご存じのアレです).アフレコ用の台詞などはこの段階で挿入されているわけですね.
このような字幕を立てるには「タイトル」を使う方法が一般的です.
このタイトル機能を使ったことがある方ならお分かりと思いますが,台詞を1行ずつ地道に入力していく作業は苦痛を極めます.表示される行ごとにオブジェクトも増えますので,アセットもいっぱいになってしまいます. また,裏に文字に合わせて黒いボックスも作らなければなりませんので,さらに苦痛は増大です.
こんなの全編にわたって,間違いなく編集していくことは不可能です.
ということで,もっと楽をするために「キャプション」を使って字幕を入れています.
キャプションを作成すると,その形式をどうするかPremiereが聞いてきます.
規格を「CEA-708」か「プレテキスト」にしておきます.
(ストリーミングは何でも構いません)
「CEA-608」という規格も選択できますが,日本語を受け付けません.入力は可能ですが,すべて□で表示されてしまい,使い物にならないのです. 僕がよく使っているのは「CEA-708」です.
ストリーミングは,字幕を切り替えるときに使います.1番を選べば問題ありません.
あとは,作成されたキャプションをタイムラインに登録するだけです.
そうすると,キャプションタブが表示されますので,対応する字幕を入力していきます.インタイム・アウトタイムを指定できますし,文字の色や表示位置,表示の際の行数なども設定できます.
タイムラインを見ますと,さもマウスでドラッグして台詞のデュレーションを設定できそうですが,これが出来ません.多少手間ですが,手動で設定していきます. (プログラムモニタの秒数をコピペ出来るので,そこまで手間では無いです)
ではこれを表示させてみましょう.
プログラムモニタのレンチマークを押して,出てくるメニューの中から「キャプションの表示」を有効にして,更に「設定」を選択します.
ここで規格とストリーミングを,表示させたいキャプションに合わせておきます.
この設定をしないと,キャプションは表示されませんので注意が必要です. これでようやく,キャプションを上手く表示することが出来ました.
タイトルを使うよりも無骨な感じが否めませんが,仮組みの映像に装飾は必要ありませんのでちょうど良いですね. Premiereにも楽に派手な字幕が挿入できる機能があれば,それはそれで良いのですが.
書き出しの時は,キャプションから「書き出しオプション」を設定しないと表示されません.
もしも字幕を表示させたい・させたくない場合はここを設定します.これを忘れてしまい,字幕が書き出されずにもう一度エンコードなどという事が無いように注意しましょう(よくやります)
今日は,アニメ制作のなかでも動画の編集という部分に焦点を当てて解説してみました. また小ネタがありましたら,ご紹介したいと思います. それではまた,明日も頑張ります.