すたぶろ

だから,アニメは楽しい.スタジオゴルゴンゾーラ制作部公式ブログです.

Unityをユニティするミステリィ

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どうも、三浦です。
突然ですがUnity触ってアニメ作ろうと思うんデス。
ぶっちゃけ触ったのゴルゴン的に初めてではありませんが。
たぶん、ブログで言及したことはありません。確かめるすべに乏しいのでアレですけど。

突然のユニティですが3Dモデルのモーション作成ってつらくない?ということから此度のチャレンジは端を発しています。
最近までMMM(MikuMikuMoving)又はMMDMikuMikuDance)を使用していましたがぶっちゃけつらいんだ。

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MMM/MMDのいいところは配布されているモデルデータの規約にさえ違反していなければ自由に使用していいのでモデルの用意(格式ばっていうとアセットの用意)が省略できる利点があります。
キャラクターモデルの場合はなんだかんだで1か月程度は準備に時間を要します*1。背景モデルなんかは作りこむともっと重い。ぶっちゃけしぬ。これが登場キャラクターやシーン分になるわけですから作品を実際に制作し始めるまでがなかなか遠いのです。
Max だと配布されていてかつライセンスの縛りが薄いモデルというのが少ない上に買うと高い*2のでイチから丁寧に作成する必要があります。
ぶっちゃけしぬ。

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MMM/MMDはそれらを省けるので企画のスタートダッシュが早くなりスムーズに作品を完成に持ち込めます。
ただ、欠点もあり業務用の有料ツールと比べるとどうしても機能的には見劣りします。
もともと入門用で次のソフトにステップアップしていってね、というものなので無理からぬ話ですが。
機能不足を感じやすい点としてモーションのキー打ちがあげられます。
たとえば 3ds Max だとキャラクターを動かしたらタイムラインに自動でそれらを保存してくれる機能があります。
ただMMM/MMDだと全てが手動です。キャラクターを動かしてもキーの登録を忘れると全ておじゃん。複雑な動きをしたときほど致命的です。
ソフト自体は簡単なので覚えることが少なくとっつきやすいんですが Max の味を知っているとどうにもつらいところが・・・。
Max は Max で機能が多すぎてとっつきにくいところが多分にあるのでどっちもどっちですね。余談ですが私はいまだに Max での UV展開をふんわりとしかできません。

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また、MMM/MMDは動画の出力ファイルがAVIに限定されるのもかなり苦しいところ。
エンコード時の圧縮率や解像度にもよりますが5分程度の動画で確実に50GBを超えます。
キャラクタと背景を別で出すと単純に2倍です。ちなみに私が使っているパソコンの容量は200GBだ。これでは動画の出力すらできない・・・。ちなみに私の家のパソコン、最近これらのテストをしてたら逝きました。
アニメの撮影的にはキャラと背景を別でほしいのにここだけで計画倒れになります。
ちなみに上画像は約2秒の素材です。それだけでもう4GBも・・・*3
Max だと画像で連番出力可能なので容量的問題がありませんがアホみたいに画像がたくさん出てくるのこれはこれで管理に苦労します*4
ちなみにMMM/MMDだと静止連番画像は出せません。1枚づつ。逃げ道すらなかった。

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ここで話は戻ってUnity。
今までいろいろうだうだ言っていますが大半の問題を解消できます。
モデル作成やモーションに関しては Max や MMM/MMD と変わりがありませんが(買えば)商売に使っていい 3D素材が数多く Unity のストアに登録されています。
クソ便利。無料で公開している人は心が広すぎる。

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もっとも今回は以下の2点ばかりの理由でモデルを簡素にしているのでこのあたりの苦労が今までと少々趣が異なりますね。

・こういうドットな感じのモデリング専用ソフトがあったりする。そして操作が結構楽

・キャラを簡素にしておくとモーションもそれに準じるため楽(関節?ないよ)

まあとにかく楽なんだ。いろいろ言及するときりがないので省きますがUnityはこのあたりの素材制作のための環境やチュートリアルの用意が大変豊富なので大助かりです。
もとはゲーム制作のため各方面で制作された素材を集約するためのソフトですが、最近様々な需要からかかなり幅広い角度での制作を支援できるようになっています。
ハード的な進化に支えられているところもありますし活動も盛んです。マジ感謝。

また、Unityのいいところとして今まで別のソフトでそれぞれ作業していた工程(動画>仕上げ>撮影>SE付け)がUnityのみでこなせます。
さすがにモデルの用意や高度な音響は苦しいですがそれ以外なら普通にこなせます。
ちょっと解像度が荒くなっちゃったのでわかりにくいですが上の動画では「被写界深度(キャラと背景がカメラの距離と連動してボケる)」と「モーションブラー(なんか早く動いている物体がブレて見えるやつ)」がかかっています。
これらはサクっとUnity上でワンボタンで付けただけです。簡単。
これで私も後顧の憂いなく退職できるな!(ん?)

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あと Unity はアニメートから撮影まで済んだカットを「MP4」で出力できます。
この「MP4」はマジで何もかも終わっているのでこれが完成品。これをもとに編集と音響をするだけ。パソコンの容量事情にもスゴクヤサシイ・・・。

そんなこんなで今日できている編集済みがこの動画。

みんなでほぼほぼ同時作業できるので完成までが早いです。
編集やらは田野さんの力作。
動画中にもある通り本番だとモデルをしっかり用意したりとかでもっともっと作品らしい感じになると思います。
あと撮影効果を時間経過で変化させれらないようなのでそのあたりを解決したいです。
そうするともっと印象的な絵を作れると思うのです。
まあ困ってもチュートリアルやらリファレンスがたくさんあるので何とかなるでしょう!

*1:セルルックモデルは通常のフォトリアルなモデルと比べノウハウが異なるうえあまり共有もされないためトライ&エラーも多く苦難が多い

*2:配布や販売モデルはフォトリアルなモデルが多くアニメ制作に使いにくいのも苦しいところ

*3:下手すると今までの1ゴルゴン作品全カット分を超えているくらい

*4:1秒を24枚で表現する場合、そのすべてが出力される。3秒なら72枚の画像となる

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